サクライロノセカイ/リリカルなのはなお話

えびえもん兼いかじゅんのブログです。リリカルなのはの二次創作などを書いています。

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桜の想い

「どうしよう……」

後に『最強無敵の電撃姫』と名の通る事になる少女、フェイト・テスタロッサはとあるアパートで絶賛、現在進行形で困っていた。

今、彼女の目の前にあるのは、夏休みの魔物……宿題である。とはいえ、フェイトは天然な所はあるが普通に頭が良い。あの親にして子はあり、だ。

だがそれでも、地球に来たばかりの少女は文法……まぁ平たく言えば国語を苦手としていた。漢字はてこずったがどうにか解けた。しかし、文章問題が訳が解らないよ、と言う状態なのである。

うーん、と唸り解決策を考えるフェイト。簡単な話、解る人に教えてもらえばいいのだが、生憎一緒に住んでいる人間は留守であり、自分が信頼する二人の師(片方は認めていないらしいが)も……。

『俺は今日、ちょっとした手伝いがあるからな。指導は夕方からだ』

『ごめーんフェイトちゃん。私、今日ちょっと依頼が入ってるのよ』

……と言う訳で、夕方まで帰って来ない。そしてそれまでに、自分は課題を終わらせておきたい訳なのだが、そう簡単にはいかない――

(……あ、そうだ!!)

こんな時、頼りになりそうな人がいる。自分の師(本人は教えるのが苦手と言って、そうは思っていない)も、何か有ったらその家の人達に頼れと言っていた。

それを思い出したフェイトが、さっそく必要な物を纏めて家を出る。しっかり鍵も掛けた、さぁ出発!!

今ここに、フェイトの大冒険が始まった!!――まぁ、それなりに近いのですぐに着くのだが。

と言う訳で、フェイトが少し歩いてたどり着いた場所は高町家でも八神家でもなく、どことなく和風のお家。実は、大人気のトップアイドルが住んでいたり魔法使いが住んでいたりと……考えてみるととんでもない家。

この家の家主を考えると『芳乃家』と言う事になるのだろう。

よし、と何故か気合いを入れてから、フェイトは芳乃家のチャイムを慎ましくならした。

『はいはーい。今行きまーす!!』

インターホンから聞こえてきたのは、どこか聞き覚えのある元気な子供の声……子供?

はて、と疑問に思う間もなく扉が開き、その人物が姿を見せた。

「どちら様で――フェイトちゃん?」

「えっと、さくら……さん?」

「あ、覚えててくれたんだ!!」

それはもう、よく覚えている。第一印象は、自分の師(だから、本人は認めていない)によく似ている。その後の印象は、とてつもなく凄い人。

自分と同じ金色の髪をツーサイドアップに括り、背は自分と変わらないのに雰囲気の所為か子供には見えず、それなのに浮かべる笑みは子供の様に無邪気。

そして何より――芳乃シグナムの姉。

桜の魔法使い……芳乃さくら。









◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「ごめんねフェイトちゃん。今シグナムちゃん、ちょっとロンドンに行ってて家にいないんだ」

「い、いえ、別に大した用じゃないので……」

……ロンドン? ロンドンってちょっとなのだろうか、なんて疑問が浮かんだが一先ず置いておく。

何だかんだ家の中に案内してもらったフェイトは、和室の(リンディの様な、それを見た高町なのはがブチ切れる物ではなく、しっかりとした)茶の間でシグナムがいるか訊いた……のだが、どうやらタイミングが悪く留守のようだ。

どうしようか、と頭の中で考え込んでいると、少女のカバンの中身をチラッと見たさくらが、ははーんと状況を把握し、ふと懐かしげに笑みを溢して言葉を放った。

「ふふっ、何ならボクが教えてあげようか?」

「……え?」

と、言う訳で、何だかんだ教えてもらう予定だった人の姉に教えてもらえる事になりました。

「うーんとね、この文章はこう考えて――」

「な、なるほど!! 凄い解りやすい……」

「にゃはは、これでもボクは教員免許を持ってるからね~」

教員免許……つまり、やろうと思えば学校の先生も出来ると言う事になる。

そうなると、とても気になってくるのが――

(……さくらさんって、今幾つなんだろう?)

外見は当たり前だが当てにならない。身長は自分と大して変わらないのに、中身は全くの大違いなのだから。

だからこそ、人間気になる物なのだ。だからといって、女性に直接年齢を訊くのは流石にどうなのか……。

「どうしたのフェイトちゃん?」

「いや、さくらさんって何歳なのかなって……」

「ボク? 今年で19歳でござるよ~」

――へぇ~、19歳かぁ……19歳? いつもの天然パワーで無意識に訊いてしまった事はさておき、19歳……?

「――えぇ!?」

「そ、そんなに驚かれるとちょっと傷つくかな……あ、ちなみにシグナムちゃんは17歳だよ」

「うそぉ!?」

二人共、もう成人してる歳だと思っていたのだが、意外と違っていたらしい。特に、外見から判断ができないさくらはともかく、シグナムはかなり意外だった。

まぁ、本人に言ったら、そんなに私は老けて見えるのか……と、凄く落ち込まれそうではあるが。

ふと、また気になる事が一つ。では、よく目の前の人と親しげに話している少年は、一体幾つなのだろうか、と。

「そ、そういえば、冬獅郎くんは幾つなんですか?」

「冬獅郎? う~ん……ボクも知らないや」

「え?」

思わず、キョトンとなるフェイトを尻目に、さくらは相変わらず無邪気に笑う。だが、その笑みは先程より……どこか寂しげに見えた。

「にゃはは、あの人とは……うん、十年近く会ってなかったから、ね」

「十年!?」

「そ、十年。ずっと待ってた……ううん、正確には今も待ってるのかな。あの人の――言葉を」

……ある意味、少女の時計は止まったままだ。けど、それでも待つ。魔法使いとしてではなく、一人の“女の子”として――

はっとしてフェイトを見ると、何だか困惑した表情で自分を見ている事にさくらは気付いた。

「あ、ごめんね!! 関係ない話になっちゃって。あの人……じゃなかった、冬獅郎ってばボクには明るくなれやら、綺麗だから髪を伸ばせやら言うのに、肝心な事とか自分の事は言葉にしない人だから――」

「辛くないんですか?」

え? と思わず言葉を返すさくらに、フェイトはただ悲しげな瞳で彼女を見る。多分、人の悲しみを自分の事の様に考えているのだろう。

一度、俯いて少し考える。辛いか、辛くないか何て言えば、それは――

「辛いよ。ずっと、ずっと待ってるだけだから……」

いっそのこと、愛想を尽かせば楽だったのだろうか。大体、待っててくれ何て言葉もなかったのだ、それくらいしても文句は言えない。と言うか、女の子をこれだけ待たせて文句など言える筈がない。っていうか、言わせてなるものか。

でも、それでも――


「……でも、待つよ。ずっと、いつまでも。ボクは――あの人が、ずっとずっと大好きだから」


それは、ただ一つの“言葉”を待つ少女の想い。ちっぽけだけど、大切な言葉を待つ。

――一人の“女の子”としての、小さな願い。


サクラとユキが交じり合う。けれど、その想いまでは交わらない――歪んだ運命は、新たな旋律‐物語‐を奏で始めた――










────────────────────

……なんかごめんなさい。本編書くとか言っておいて、結局さくら編のプロローグ見たいなのを書いてしまった。

いやまぁ、これを書くにしても烈火の翼を全部移して、もう一つの氷輪丸編を完結させないといけないのですがww

どうでしたでしょうか?未だ謎の多い少女、さくらの想いに焦点を当ててみた烈火の翼の外伝。ちなみにさっきも書いた通り、さくら編のプロローグみたいな物です。氷輪丸編でフェイトがさくらと認識が有ったのも、この話があったからだったり。

まぁ、ぼちぼち感想待ってます。
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  1. 2012/11/06(火) 17:52:31|
  2. 烈火の翼
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

19才……!?

ウソだッッッ!!!

と、ランスターさんの所の娘さんが仰っておりました(マテ

それはさておき、待ち続けるって大変ですよね。

待ち続けているさくらの強さを感じます。
  1. 2012/11/06(火) 19:13:49 |
  2. URL |
  3. フルカスタム #G7LvmW4Y
  4. [ 編集 ]

>フルカスタムさん

せやけど、それはただの夢や……(ぇ

まぁアレですよ、シグナムの姉と言う時点で自然とこうなるんですww

そして、待つさくらは確かに強いですが、同時に脆くもあります。そこら辺は、いつかやるさくら編にて。

感想ありがとうございましたm(__)m
  1. 2012/11/07(水) 14:37:07 |
  2. URL |
  3. いかじゅん #3/2tU3w2
  4. [ 編集 ]

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