サクライロノセカイ/リリカルなのはなお話

えびえもん兼いかじゅんのブログです。リリカルなのはの二次創作などを書いています。

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魔法少女リリカルなのは 烈火の翼 番外編・マジカルトーナメント(仮)――旅の魔法使いVS烈火の守護者・その一

「お疲れ様。流石だな、なのは」

「どうも。まぁ、このくらいだったら余裕よ」

エキシビションマッチ終了後、そんな会話をしていたのは彼らだけ指定席と言うかVIP席と言うか、まぁ権力は使い様だなと言う感じの観客席にいる、クロノと今さっき戻って来た高町なのはだ。

よいしょと席に座り、適当な飲み物を貰いリラックスするなのは。ちなみに、実は彼女達の席にだけ特殊な結界があり外からは見えないし会話も聞こえない……てか、なのはの知名度を考えると妥当ではあるが。

「そういえば、クロノ君は本登録してないけど参加しないのかしら?」

「冗談は止してくれ。誰が好き好んで、デタラメ人間の万国ビックリショーに突撃したいと思うんだ」

「言うわね……でも、隣の子を見てもそれを言えるかしら?」

なに? とクロノが隣の席を見ると……キラキラと、瞳を輝かせてクロノを見る八神はやての姿――そう、それはまるで“クロノの出番を楽しみにしている”ようだった。

「なぁなぁクロノ君!! 私、クロノ君のこと応援するから、頑張ってな?」

「……待て、落ち着くんだはやて。さっきの戦いを見ただろう? 僕が隣のお姉さんに当たったら、悪魔の一撃でボロカスの様に沈められてしまうんだ!! それでも良いのか!?」

「張っ倒すわよクロノ君」

若干青筋を浮かべながら、言うようになったわねこの子も……とかなのはが思っているのは秘密だ。

しかしまぁ、背丈はともかく実年齢は六歳ほど差のあるクロノが、はやての両肩を掴み正面から説得しているのを見ると何だか――

「ロリコンね」
「ロリコンだな」
「ロリコンですね」

「なん……だと!?」

なのは、シグナム、刹那の三人満場一致で断言され、わざわざ振り向いて反応するクロノ。まだ幼いはやては判らなくて当然だが、なぜクロノがロリコンと言う言葉を知っているのだろうか? その答えは本人のみぞ知る……非常に、どうでも良い事ではあるが。

「なにコントしてんだよお前ら……」

「あらクーゴ。それにフェイトちゃんも」

黒のジャケットにオールバックの髪の青年と、はやてと同年代程の身長に金髪をポニーテールに括った少女……クーゴとフェイト・テスタロッサが、前者が手を上げ、後者は丁寧にお辞儀をしてそれぞれがなのはに応えた。

それなりに揃って来たな、なんて思いつつなのはは何となく人数確認を行う事にした。

「えっと、守護騎士さん達とかは、運営の手伝いに行ってるから良いとして、ユーノ君も少ししたら来るって言ってるし……ん? 師匠達がまだ来てないみたいだけど?」

「あ……受付で雪華さんの事、冬獅郎さんと一緒に止めてましたよ。なんだか、雪華さんが『私もトーナメントに参加するのよ!!』 って言って暴れてました」

「あ、うん。ありがとうフェイトちゃん」

道理で、さくらがいつの間にかいなくなっている筈だ。恐らくだが、なかなか来ないヒナギクの様子を見に行ったのだろう。

密かにため息を吐くシグナムは……まぁ、相変わらずの親友に呆れているのか、それても主の苦労に同情しているのか、もしくは両方か。

一方その頃、噂のトーナメント受付前。殆どの観客は席に座り、大会の開始を待っている為そこは非常に静かな――訳がなかった。

「離してよ冬獅郎!! なんでシグナムが良くて、私は出たら駄目なの!?」

「馬鹿かお前!? 職業を考えろ!! しょ・く・ぎょ・う!!!!」

「アイドルよ!! なんか文句ある!?」

「文句はねぇが問題はある!! 怪我したらどうすんだお前!?」

ウンタラカンタラアーデモナイコーデモナイショクギョウヲカンガエロアイドルダケド――ループしているし、片言で表現しているので読み辛く面倒だから省くが、見慣れた光景なので何だか笑みを溢しているヒナギクが、二人の喧嘩をただ見つめていた。

冬獅郎の背丈を考えると、姉を背中から頑張って押さえる怒り気味な弟だが……実際の関係は逆なので、世の中不思議な物だ。

とはいえ、時間が時間なのでそろそろ行かないと間に合わない……ので、いい加減“まとも”に止めに入ろうと、己の金色の髪をなびかせ、ヒナギクは動いた。

「雪華ちゃん……」

驚く程スムーズに冬獅郎と入れ代わり、雪華の身体を背中から押さえる。しかし、あくまで優しくしなやかに、抱き締める様に。ちょうど雪華の視界に入る様に、瞬間沸騰した彼女の可愛い顔を自分の視界にも納める。さりげなく、雪華の柔らかい髪を撫でる。

そして、優しく柔らかく、彼女の名前を呼ぶ。それだけで、ヒナギクはもう雪華の心を完全に掴んだ。

「ひ、ヒナ? どうしたの……?」

「あ、動揺してるんだ? ねぇ、なーんで?」

「な、なんでって……!!」

ちらりと目を向ければ、そこにはヒナギクの綺麗な顔と瞳が映り、慌てて反対方向へ顔を背ける雪華。だが、ヒナギクはそれをも予想済だったのか、さらに雪華を抱き寄せ、しかしあくまで優しく抱き締める。一歩、また一歩と雪華を捕えて離さぬように。

――あ、ちょっとからかう筈だったのに、本気になってきちゃった。

「ねぇ雪華ちゃん……こんな大会出ないで、私とデートしよ?」

「で、ででで、デート!?」

「そ。今日は、ずっと一緒にいよ。私……雪華ちゃんのこと大好きだから――私と“いいこと”……しよ?」

「――にゃ、にゃい」

雪華、陥落。些か、いやかなり遣り過ぎな気がする。絶対、途中から本気になってたし。ちなみにヒナギクの言う“いいこと”とは、普通に観戦しながら二人でお話したりする事であり、決して!! 断じて!! お子さまお断りは方向ではない……帰った後は、保証できないが。

(……褒めれば良いのか、呆れれば良いのか、凄く反応に困る対処の仕方だな)

少し離れた場所でヒナギクの行動を見ていた冬獅郎は……非常に、苦い飲み物が飲みたくなった。まぁただ、方法はともかく雪華をああも簡単に止めた事に関しては素直に感心する。

実際、あんな方法はヒナギクと同じ容姿の刹那やその兄では絶対に無理だろう。特に、地味にツンデレ気質が高い兄の方では。

――しかし冷静に考えると、ヒナギクが俺の将来の弟か……もしかしたら、甥を抱く日も近いかもな、と若干外れた事を考える冬獅郎だった。

「うにゃにゃ? 冬獅郎、何を考えてるの?」

「……別に何でもねぇ。あと、いきなり出てくるんじゃねぇよ、さくら」

驚きはしないが、いろいろと反応に困ると思いながら振り向くと、そこには先程まで戦っていた金髪ツーサイドアップの少女、芳乃さくらがやはり気配もなく立っていた。

冬獅郎の言葉に、さくらは相変わらず人懐っこい笑みを浮かべて応えた。

「にゃはは、ごめんごめん。次からは気をつけるって」

「どうだか――っと、一回戦の組み合わせ……決まったらしいな」

「見たいだね……大分、面白い事になりそうだよ」

二人が見つめる先には、一つの電光ボード……そこには、参加登録名でこう記されていた。

『ジャンヌ・ダルクVSリリィ』

さらにそれは会場でも同じく、大歓声も下に巨大な電光ボードに記されていた。そして、その二人の人物が舞台へと上がる。

片や、金色の天然パーマのかかった髪を揺らし、楽しげに歩いて来た美少女……リリィ。

片や、銀色の明るめの銀髪を2本の三つ編みにし、つむじの辺りで結ったロングストレートの髪を揺らし、何処か不機嫌そうに歩いて来た“見たい目は”絶世の美女な青年……ジャンヌ・ダルク。

対照的な表情の二人が、全く同じ瞬間に立ち止まり、また対極的な瞳で互いを見つめる。

時を同じくして、結界が辺りの空間を覆い尽くす。その空間は切り替わり、何処かの学校、そしてグラウンドと言うまた妙な趣味の場所になった。

『あー、今回は管理外世界“地球”の学校をイメージしてみた。ま、取り敢えず――』

『両者、準備がいいようなので……始めてくれ』

開始の合図。先に動いたのは――一瞬にしてジャンヌの目の前に飛んだ、リリィだ。実力のある者ですら容易には見えぬ速度接近、そのまま刀を鞘から抜刀しジャンヌの上段から斬り掛かる。

対するジャンヌはそれに素早く反応し、一瞬にして出現させた白銀の“鎌で”刀を受け止めた。

――そのジャンヌの行動に、なのは達の何人かが表情を変える。特に、ジャンヌの戦闘スタイルを知っている人間が。それはリリィも同じだった様で、僅かに表情を曇らせると鎌を弾いてジャンヌから距離を取る。

瞬間、ジャンヌは左手を地面に叩きつける。その左手から、一瞬目に見えぬ光が迸り――土が硬化な物質となり数多もの槍の様にリリィへと迫る。

「な、なんですかアレ!?」

その光景に酷く驚いたのはリリィではなく、観客席にいるフェイトだ。魔力は感じられない、何か彼女の知らない力なのだろうと言う事は判る。

しかし、その中身までは――

「創造主(クリエイター)」

「え?」

「お兄ちゃんの能力の名前、ですよ」

その言葉の主は、立って観戦しているシグナムの横に立つ、ジャンヌの弟でもある紅刹那だ。さらに、刹那は表情を変えずに言葉を続ける。

「中身を説明するのはかったるいので、物質変換の一種だとでも思ってください」

本質的には、そんな物では収まり切らない能力なのだが。刹那はかったるいと言っているので、全く説明する気はないらしい……ただ、ついでとばかりに言葉を続けた。

「私の『翼』と似たような物、と言えば判る人には判るでしょう。まぁただ――あの程度の攻撃が通じない事くらい、お兄ちゃんが一番判ってるでしょうに」

閃光の様に光が閃き、無数の槍が紙の様に斬り裂かれたのは、その言葉が言い終わった瞬間だった。さらにリリィが瞬速の勢いで駆け抜け、槍を斬り裂きジャンヌに迫り――ルビーレッドとサファイアブルーの瞳が交錯する。

次の瞬間には、二人の位置は入れ代わりまた視線を交わし、漸く言葉を交わすに至った。

「本気、出さないんだ? 出してくれないと、私も戦う意味がないんだけどなぁ」

「お前と戦う理由が無い。それだけだ」

只でさえ、訳も判らずリリィの所為でこの大会に出ざるを得なくなったのだ。こう言った場で目立つ事を自分が好まない事を、目の前の少女は良く知っている筈なのに。

「そう――じゃあさ、賭けをしようよ、ジャンヌ」

ただ平然と、何を考えているか判らない笑みを浮かべてリリィは言う。益々、少女が何を考えているか理解が出来ない……だが、その賭けの内容を知った瞬間から、ジャンヌはそんな事どうでも良くなってしまう。

「貴方は私に勝ったら、私の事を好きにしていいよ。でも私が勝ったら――私は、貴方の傍からいなくなる」

「な……に?」

初めて、冷静だったジャンヌの表情から余裕が消え、焦りにも似た感情が浮かび始めた。

――同時に、彼の身体の底から熱い何かが込み上げてくる。

「そろそろ私もね、男の一人いない様じゃつまらなくなる年頃だからね……ジャンヌの目的は達成されてるんだし、私はもういらないでしょ?」

リリィが何を言っているか、今のジャンヌには殆ど聞いていなかった。しかしただ一点、“男”と言う言葉はしっかり聞き取っていたが。

(男……他の男が、アイツを“奪い取る”?)

ふざけるな、ふざけるなふざけるな――フザケルナ!! あぁ、自分の身に何が起こっているかは理解できている。
しかしまぁ、彼女の事をこんなにも思っていたとは……ジャンヌは自分でも予想外だった。その冷静な気持ちも、身体の中央に焼け付く様な感覚が巡る事で消え失せる。

「はっ――良いだろう。なら、私はお前を“奪い取る”迄だ」

奪い取る、そうだ奪い取るんだ。顔も知らない、何も知らない男への憎悪や嫉妬が加わったのが判る。
あぁ、もう完全に箍が外れた。さっき迄の、腑抜けた自分ではない自分がいる。

――今なら、キンジや……金一の気持ちが少しは判るかもしれない。

「教えてやる“アリス”……『ヒステリアモード』は天下無双だと言う事をな」

――ヒステリア・ベルセ。その獰猛な血は、もはや止まる事をしない。そして、彼がリリィを“アリス”と呼ぶと言う事は、それだけ彼が本気と言う事だ。

「だったら、私の総天烈火流も天下無双だよ」

なにせ、名前から烈火の如く総ての天を制すのだ。それくらいは、言っても過言ではないだろう。

先程とは違い、僅かな笑みを溢してリリィは……アリス・フローライトは宣言する。若干、自分の予想以上に燃料をぶち込み過ぎたかな~とか少しだけ考えながら。

「上等だ――風穴あけてやる」

「上等よ――りっこりこにしてやんよ」

天下無双と天下無双……それぞれが友人の常套句を使い、それぞれが独自に構えを取る。

刀と双銃……全く種類の違う武器が、今からとんでもないぶつかり合いをする等と誰が予想出来ただろうか。

閃光が閃く。硝煙の匂いが結界内に広がる。そして、二人の感情が絡み合い――歪んだ物語は、また加速した。
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  1. 2012/09/28(金) 04:27:59|
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コメント

クロノの扱いwwwまあはやての年齢ならそうなりますよねwww

そしてヒナギクもジャンヌも、相手を良くコントロールしてる(笑)

P.S.誤字ですが、

「容易に『ま』見えぬ」→「容易に『は』見えぬ」

です。
  1. 2012/09/28(金) 07:48:57 |
  2. URL |
  3. フルカスタム #G7LvmW4Y
  4. [ 編集 ]

>フルカスタムさん

感想ありがとうございますm(__)m

クロノ君をギャグキャラにしてしまったことを……だが私は謝らない(キリッ まぁともかく、年齢的にはこうなるんですよねホントww

ヒナギクはともかく、ジャンヌは互いをコントロールしてるって感じ……にしといてあげてください(笑)
  1. 2012/09/30(日) 04:23:43 |
  2. URL |
  3. いかじゅん #3/2tU3w2
  4. [ 編集 ]

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