サクライロノセカイ/リリカルなのはなお話

えびえもん兼いかじゅんのブログです。リリカルなのはの二次創作などを書いています。

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魔法少女リリカルなのは 烈火の翼 プロローグ

このお話は魔法少女リリカルなのはの二次創作です。かなり原作崩壊で、主にシグナムとなのはが主人公で展開されます。

そういう事が了承できる方のみ、どうぞ閲覧ください。














────────────────────

世界は無限に存在する。その時、誰が何を……どんな選択をしたかで『可能性』という物は、無数に広がっていく。

様々な願い、様々な出逢い、様々な選択肢。

たった一つの選択で未来が変わり、たった一つの選択で悲劇が生まれる。

一つの部屋にいる彼が、何処からか一冊の書物を取り出す。それを膝の上に置き、ゆっくりと書物を開く。

「――あり得るかも知れない未来の一つ。無数に枝分かれた可能性。近い物はあるかもしれない。だけど、全く同じ物は決してない。これから始まる物語も、それに当て嵌まるよ。さて、観てみよっか? これから始まる、物語を……」

書物のページから光が放たれる。

これは『IF』だ。もし、不屈の少女が翡翠の少年と出会う以前に、魔法の力と出会っていたら?

そして――夜天の少女と出会う筈の烈火の騎士が、別な人間の下に現れていたら?

――偶然など無い。これから始まる物語は、すべて必然なのだから。









◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

何時の時代か、何処の世界かも解らない場所で閃光が瞬き、爆炎が次々と舞い上がる。

一体それを、何度繰り返しただろうか。ついに、戦いの音が鳴り止む。幾千の人間が倒れ伏せ、幾千の武器が砕け散り……この戦場を静けさだけが支配していた。

そんな中で、ただ一人女性が戦場の中心で“立っていた”。決して軽くは無いだろう、怪我による己の血を溢れさせ、持っていた筈の得物も無くし、満身創痍。

しかし、それでも彼女は“立っていた”。全く色を失わない、桜色の髪を風になびかせ……己の足で立っているのだ。

迫りくる幾千の敵を退け、彼女は――『夜天の騎士』はこの戦いに勝利した。いや、今の彼女はもう『夜天の騎士』ですら無い。この戦いが始まる前に、その証を失っている。自ら、“仲間”との絆を守る為に捨てたのだ。

だから、もはや立っている意味は無い。もう、迫りくる敵もいないのだから。

ゆっくり、ゆっくりと桜色の髪が舞い、彼女は地面に崩れ落ちた。

「おやおや、暇潰しに跳んでみれば、派手にやらかしたみたいだねぇ」

それとほぼ同時、戦場に似合わない軽い口調で誰かが現れる。突然現れたのは、一人の老婆。だが、杖なども使う様子もなくヒョイ、ヒョイっと倒れた人間を避けて歩いていく。

その先には――地面に崩れ落ちた女性。

「へぇ……この子一人で、ここいらの奴らを全員倒したのかい。凄いねぇ――おや?」

今まで見ていたかの様に、この戦場の結果を把握する老婆。そんな彼女にも、予想外の事が起きる。

老婆の目の前で倒れいる女性が、突如光りに包まれた。と思っていると、光りが弾け、彼女の姿は先程とはまるで違った姿になった。

彼女は満身創痍の大ケガだった筈なのに、ケガ一つ無い状態になっていたのだ。それだけでは無い――彼女のその肉体が、小さくなっていた。

先程までは成人に近い身体をしていた女性だったが、今は精々8、9歳程度と言ったところか。

どういう原理かは知らないが、ケガが治った代りに幼くなったらしい。

「――あらあら、面白い子だねぇ」

本当に、面白い事を見つけた……そう言いたげな老婆は、優しく幼くなった女性を抱き上げ――その戦場から姿を消した。



……これが全ての始まり。この物語の――始まりの出来事だった。









◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「~~~~~♪」

まだ雪も溶けない1月の下旬。そんな肌寒い日に、鼻歌を歌いながら上機嫌で歩いている少女がいた。
ツインテールに纏められた茶色の髪は、今にも動き出しそうだ。
今は青いマフラーに隠れているが、彼女の首には主の感情に呼応するかのように光る蒼白い宝石が掛かっている。
そんな彼女が、アレ? と呟きながら首を傾げた。何かを不思議に思って首を傾げたのだろうか……?

「……はぁ」

いや、どうやら違うらしい。少女の表情は呆れに近い感じ、またか、と言いたげな表情になった。ため息を吐く彼女の視線の先には、店から出てくる一人の人物が居る。
髪は金髪の腰まで掛かるロングストレート。何よりその容姿は、誰もが見惚れてしまいそうなほど――美しい。

まぁ、確かにその容姿にも目が行くが……その腕には抱き枕にも使用できるだろう、巨大な熊のぬいぐるみが抱き締められていた。

で、そんな容姿も持ち物も目立つ人物に、少女は走って近づいて行き、隣に追い付いて少女に気付いた人物に向かって言葉を放つ。

「師匠――本当に何個、ぬいぐるみを買うつもりですか?」

「こ、これを買ったら何か思い出せそうだったから……」

「その言い訳はもう聞き飽きましたっ!!」

「あ、あはははは……」

少女の説教の様な叫びに、相手は半笑い気味に誤魔化す。これは、彼女らの通常会話のようだ。

「全く、師匠は自分の部屋をぬいぐるみで埋め尽くすつもりですか?」

「むぅ。そんなに買ってませんよ」

「師匠は、いつかやりそうなんですっ!! って言うか、本当に生まれてくる性別……間違えてませんか?」

「まぁ、それは否定できないですね。あ、でも何か思い出せば男っぽくなるかも!!」

「――いや。それはそれで違和感しかないので、私としては止めてもらいたいです」

そんな会話をしながら、二人は歩いて行く。話を聞くに、どうやら金髪の彼は……信じがたい事に男のようだ。

そして少女は彼が男っぽくなったのを想像……できない。そんな事、師匠が何かを思い出してもあり得ないかも、とかちょっと失礼な事を少女は考えていたりする。

「ねぇ、なのは。私に対して結構失礼な事、考えてませんか?」

「気のせいです。気のせいったら気のせいです」

自分の思考を読まれて誤魔化しながらも、相変わらずふざけスペックだなぁ、とか再び失礼な事を考える少女、高町なのは だった。

そんな感じで話ながら歩いていた二人が、そろって立ち止まった。二人の目の前には、立派な一戸建ての家がある。その家の鍵を開けたのは、なのはに師匠と呼ばれている彼だ。どうやら、ここは彼の家らしい。

「じゃあなのは、私はこれで」

「ししょー。私の家に泊まらないんですか?」

「そんなに何度もお世話になれませんよ~」

なのはのさりげない泊まりの誘いを、彼はやんわりと断り家の中に入る。

家に入った彼は、真っ直ぐリビングに入り、ちょうどテレビが見れる位置にあるソファーに座る。

暫くそうしていたが、抱き締めているぬいぐるみにちょっと顔を埋め、一言呟いた。

「……寂しい」

まぁ呟いても、彼の言葉に反応して言葉を返してくれる人はいない。沈黙だけが辺りを支配するだけである。

やっぱり泊まりに行けばよかったかも……とか思っても後の祭り。と言っても、なのはにメール一通入れればあっという間に飛んでくるだろうが。

寂しい気持ちを押さえ込み、彼は自分しかいない家を移動して、ぬいぐるみだらけの自分の部屋のベッドにポスン、と倒れ込んだ。

「寂しいなぁ。どうせ、短い命なんだから――誰か一緒に居てくれないかなぁ」

随分とネガティブな発言だが、強ち間違ってもいない。彼は家族がいない……いや、彼自身が分からないのだ。自分の家族が生きているかすら。

そして、そんな彼の命すら……。だが、彼の願いが誰かに届いたのか……それは分からない。

「ふぇ?」

しかし確かに、彼の願いは叶う。誰かが仕組んだのか、それとも何かの運命か、それも分からない。確かな事は物事に偶然などない。
何が切っ掛けでも、これは彼が望み、どんな形であれ――それに彼女が応えた。全ては……必然で起こる出来事だ。

――真紅の三角形の魔法陣が、部屋の真ん中に展開され、そこから一人の女性が姿を現す。

一言で彼女を現すなら、凛々しい、という言葉がとても似合うだろう。桜色の髪をポニーテールに纏めているのも、凛々しさに拍車を掛けている。

その女性の姿に、彼は目を奪われた。もう、見惚れてしまったいると言っても、過言ではない。

「剣(つるぎ)の騎士――シグナム。主の騎士として……ここに在り」

二人の物語は、もう始まっている。剣の騎士シグナムと彼の……ヒナの物語は――必然なのだから。
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  1. 2012/03/16(金) 23:08:51|
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